自然条件、にもかかわらず、リゾートとして発展してきた最大のポイントは、明治政府の雇われ外国人指導者や、宣教師たちの影響である。

とりわけイギリス人が彼らの母国に似た軽井沢に愛着を感じ、滞在地として利用したことがスタートであり、「お墨付き」を与えたことである。 同時に官営による大規模牧畜業の開拓とその失敗、そして用地の払い下げによる民間ディベロッパーの積極的開発・運営や交通条件の飛躍的改善(鉄道の開通)が大きく影響したといえる。
温泉観光地をはじめわが国のリゾート的な観光地が、戦後、マーケットの条件によって1泊2日型の観光地に変貌を余儀なくされていくなかで、軽井沢は別荘を中心にホテルや寮、保養所などの滞そして軽井沢町が長野県下の市町村の中で唯一の地方交在・居住施設をベースに今日に至っている。 付税を受けていない余裕のある町財政を営んでいることはあまり知られていない。
しかしながら、不特定多数を対象とするホテルをはじめタウンセンターの諸施設の経営や、軽井沢そのものの知名度の高まりとともに1泊2日型の観光客や日帰り客が急増し、保養地の条件を危うくしていることも事実である。 「魅力あるリゾートは観光地化する」という現実をまのあたりにして、軽井沢の次なる発展は都市的機能を備えたリゾート都市の実現を目指すことである。
リゾート都市のコンセプトづくりとともに、山岳高原リゾートは軽井沢ばかりでない。 戦後は琴科山麓、那須高原など別荘を中心に開発が進められてきている。
いずれも、リゾートそのものの魅力を決定づけるタウンセンターのあり方や、周辺の集落、あるいは都市との関係をどうするかなど、軽井沢と同じような課題を抱えている。 スキー場もその多くは、戦後の温泉観光地のオフシーズン対策としてスタートマーケットの変化とともに日帰り型スキー場、宿泊型スキー場、そしてリゾート型のスキー場への移行を目指してきた。
しかし、バブル経済の崩壊とスキー需要の低迷によって、リゾートとしての発展は後退してきている。 スキー場からリゾートへの道は、冬のシーズンにスキー以外の利用客、消費者にアピールできるかどうかということとスキーシーズン以外の夏の避暑・保養地として機能するかどうかにかかっている。

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